2014年6月定例会レポート|JIDA中部ブロック公式サイト                     

LDコンソーシアム2014年6月定例会レポート

日時:2014.06.11 9:30-12:00 場所:国際デザインセンタービル・ラボ2

ここでは4月から始まった女性デザイナーコンソーシアム(LDコン)の月一定例会の模様をレポートします。本年度は「女性視点」について掘り下げます。

「角が立たないような・・・平等性,協調性」が女子会?! その2

前半は前回の内容を振り返りながら、宿題となっていた「あたまん中シート作成結果からの分析内容」についてディスカッションを行った。

以下はその抜粋

●女性のぐちゃぐちゃ思考は多面的な視点ゆえ
ぐちゃぐちゃに感じる思考も意外と理由があり、本人的にはちゃんと筋が通っている。 例えば、「母親としては××」「妻としては△△」と、それぞれの立場視点で語っている。このように女性は多面的な立場から語るのでぐちゃぐちゃに感じる。(視点によって内容が相反する)
→ 仮説として女性は多角形的な多数の視点で語り、男性はせいぜい三角形くらいの限られた視点で語るのでは?
→ ライフステージによって女性のあたまの中も変わるのでは?
女性の比率が多い集まりでは全員が多くの視点から語るのでぐちゃぐちゃ感が強まり、男性の比率が多い集まりでは自分視点から語られるため、内容が整理される傾向がある

●車を買う場合、探求、冒険しない
便利そうでも「私は使わないかも・・・」と思うものは不採用。機能を買おうと思わない
→ 男性は便利そうであれば(使用頻度にかかわらず)購入する傾向?

●他人と同じは嫌、でも目立つのも嫌
微妙な差異が求められ、女性向け製品のカラーバリエーションが複雑にある理由?


後半は、出てきたキーワードに対するブレスト&仮説立てを行い、さらに内容を掘り下げた

●ところで女性にとってオシャレってソーシャル?
実は女性にとってオシャレは、個を誇張するのではなく、仲間と同調するための装いかも?ソーシャルな場では差異をつくらないで共に高める装いが多い?
対して、男性は個を主張するための装いであり、差異があっても平気!
→ 実は女性は一人だけではおしゃれできない?  ガングロのような突然変異も実は「連帯のちぎり」的であり、仲間内での差異はない
→ 周りへ配慮したお洒落( 気をまわして小綺麗にしていないと失礼にあたる)

●ブランドの枠(同調する枠の存在)
ブランドは、宗教→政治→ブランドという位置付けを守る必要があると言われている。各枠に入るためのルールがあり、上下の枠に入ってはいけない。
この場合、『枠』=「同調するグループ」と考えられるのでは?枠から外れると同調の定義から外れてしまう。

●枠内の差異
髪色は他人と違う色が良い。ただし枠内に収まるカラーリング。自分にしかわからないくらい細かい差異でも良い。
かばんや靴、人によっては車で気分を変える(枠内のレイヤーを変える)
人付き合いでも異なるソサエティー(レイヤー)を持ち、使い分ける。グループ(レイヤー)ごとに服装を変えることが楽しい

●枠の範囲を変えていく
受け入れられる枠のぎりぎりをつつくと、集団移動のように枠の範囲が変化していく

●女子の同調が始まる時期
たぶん、物心がつく頃、3歳くらいから女の子は同調を始める。その頃から男の子と離れて女の子だけのグループを作りはじめる。

●同調の切っ掛け
ピンクヴィッツは乗っている女性を良く見かけるが、ピンククラウンは男性が乗っていることもあり、同調対象がわからない。
30 年前の雑誌はオピニオンリーダーとアーリーマジョリティーの働きでフォロワーが動くという流行の流れが決まっていた。
では現在はどうだろう?引っぱるものが見えず、消去法のデザインになっている?!

 

女性視点について、その要因を掘り下げていくと、多面な立ち位置(役柄)によって男性に比べ価値観が複雑になっていることや、役柄の多さからくるステージ『枠』において『同調』といった周囲とのバランス感覚がとても重要であることがわかってきた。

レポート:黒田

更新日:2015.05.15 (金) 17:24 - (JST)]
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